塗装不良の原因と解決策:1.撹拌の重要性

塗装不良の原因と解決策:1.撹拌の重要性
塗装不良の原因と解決策:1.撹拌の重要性

攪拌の重要性を深堀する

「色見本と違う」「艶がおかしい」「色ムラが出る」

 

塗装作業でこのような問題に直面したことはありませんか?

多くの場合、これらの原因は塗料自体の不良ではなく、「攪拌不足」にあります。

 

塗装不良は塗料の成分分離が原因


塗料のなかで固形物である顔料、溶剤、艶消し剤などの様々な成分が液体樹脂中に分散しています。

これらの成分がバランスよく均一に混ざった状態でこそ、本来の性能を発揮するように設計されています。

しかし、保管中に成分が沈殿・凝集し、分離してしまうのです。

ドレッシングに例えると理解しやすい


ドレッシングを思い浮かべていただくとわかりやすいでしょう。

どんなに高級なドレッシングでも、分離したまま使えば「油っぽい」「しょっぱい」と感じる部分が出てきます。

おいしく食べるには「食べる直前によく混ぜる」ことが大切ですし、欠かせません。

 

塗料も同様に「塗る直前によく混ぜる」ことが良い仕上がりの鍵なのです。

この作業を「攪拌(かくはん、“撹拌”とも表記される)と呼びます。

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攪拌についての誤解と課題


正しい攪拌は、空気を巻き込まずに塗料全体を上下左右に大きく動かし「乱流」をつくることです。

一般的に「攪拌」というと液体をぐるぐる回すイメージがありますが、これでは十分な効果は得られません。

ドレッシングの容器をいくら回しても油分のと水分が混ざらないのと同じです。

 

攪拌棒や攪拌機など混ぜる道具の選択や使用方法によって結果が大きく異なり、作業者の技術によって仕上がりに差がでていました。

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過剰な攪拌の弊害


激しすぎる攪拌は逆効果になることも明らかになっています。
特にメタリック、パール、濃彩色、高光沢といった高外観を求められる塗料や高意匠性の塗料では:
 
  • 顔料の樹脂が砕ける
  • 分散していた顔料が再凝集する
  • 摩擦熱で樹脂が変質・ゲル化する
 
ことがわかっています。
 
これでは本来の目的である「メーカー出荷状態に戻す」という攪拌の意義が失われてしまいます。

理想的な攪拌の条件とは


塗料を適切に攪拌するためには3つのポイントがあります:

 

  1. 均一にかき混ぜられること
  2. 空気を巻き込まないこと
  3. 低速でかき混ぜられること

 

これらをクリアすることが、塗料を損なうことなく塗装不良を劇的に減らすための鍵です。

正しい攪拌方法と混ぜる道具を知ることが重要なのです。

 

このポイントをクリアする画期的な製品を「塗装不良の原因と解決策:2.C-MIXによる攪拌革新」でご紹介しており、製品ページでもC-MIXをご覧いただけますので下記URLよりご参照ください。

 

塗装不良や攪拌について、お気軽にNCCまでご相談ください。

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