冬のスプレー塗料の塗膜不良対策

冬のスプレー塗装の塗膜不良対策
冬のスプレー塗装の塗膜不良対策

スプレー塗装は、気温(温度)の変化によって塗膜の品質や仕上がりに影響がでます。

特に冬の寒い季節や低温環境下では、塗料やワークの温度が下がり、塗料粘度の上昇、溶剤(シンナーなど)の揮発速度の低下を引き起こし、それらが塗膜不良につながります。

冬に発生する塗膜不良とは?


■スケ

 

「スケ」とは、塗膜が薄く、下地が透けて見える現象です。スケが発生する要因は以下のことが考えられます。

 

 

<スケの発生要因>

 

・塗料が垂れないように薄膜になっている
・塗装ガンの移動速度が速すぎる
・塗料粘度を下げるため、希釈し過ぎている
・揮発速度が遅いシンナーを使用している

タレ

■タレ

 

塗装直後または乾燥中に塗料が垂れてしまう現象です。タレが発生する要因は以下のことが考えられます。

 

 

<タレの発生要因>

 

・スケを防ぐため、一度に厚塗りをしている
・ワークが冷えているため、シンナーの揮発速 度が遅くなっている
・塗料粘度を下げるため、希釈し過ぎている
・揮発速度が遅いシンナーを使用している

塗膜不良「スケ」「タレ」を防ぐ対策


■対策その①
塗装現場や作業環境の温度を上げる

 

■対策その②
塗料を加温し、塗料粘度を上げる

 

■対策その③
希釈率をできるだけ落とし、乾燥の早いシンナーを使用する

 

作業環境や塗料自体の温度を上げる対策は、非常に高い効果が期待できます。しかし、そのための専用装置の導入が必要であり、コストがかかります。
すぐに始められる対策として、希釈量のバラつきを防ぎ、季節に応じたシンナーの使用を推奨しています。

冬の1日は寒暖差が激しいため、時間帯に合わせて使用するシンナーの種類を変えることも重要です。

 

 

塗膜不良やシンナーの選定に関するご相談は、お気軽にお問合せ下さい。
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