ゴミ・異物不良を減らすための実践的知識:空気の流れを可視化する

ゴミ・異物不良を減らすための実践的知識:空気の流れを可視化する
ゴミ・異物不良を減らすための実践的知識:空気の流れを可視化する

ゴミ・異物不良を減らすための実践的知識:空気の流れを可視化する

ゴミ・異物不良の原因は


ゴミ・異物不良は、さまざまな原因で糸ゴミ、砂、皮膚片、塗料ミストなどが塗装面につくことにより発生します。

この不良原因を私たちは「粗大粒子」と呼びます。

“粗大”とといってもその大きさは約10μm程度。目視することはできません。

しかし、これらの粗大粒子が付着した上に塗料を重ねると、約3倍もの大きさとなり「異物」や「ブツ」として目に見えるようになるのです。

粗大粒子を発生させる原因は空気の流れ


塗装ブースは局所排気装置です。

塗装ブースの前の空気を吸い、屋外へ排出しているため、塗装ブースには周辺の空気が気流となって集まってきます。

風上に粗大粒子を多く発生させる場所、ホコリなどが堆積している場所があると、塗装ブースだけを対策しても効果がありません。

まず、空気の流れを知ることが必要です。

空気の流れを知る最も格安・簡単な方法


大まかに空気を知るだけであれば、格安で簡単に作ることができる「ピロピロ吹き流し棒(ピロピロ棒)」をお薦めします。

棒の戦隊に薄いフィルム状のものを取り付けるだけの簡単な道具です。

塗装ブースを稼働させてから、出入り口の開口部に「ピロピロ棒」をかざしてください。

空気が塗装室内に流れている場合、吹き流し部分は塗装室側に引っ張られます。

塗装ブースなどの吸気装置を付けていない場合は、ほぼ室内に引っ張られているはずです。

その場合、塗装室外にも不良の発生原因がある可能性が高いと考えられます。

空気孔などの、対策エリア外にある空気工などの原因を見つけ出すことができます。

上記の動画は実際にピロピロ棒を使用して、空気の流れを見える化したものになります。

ピロピロ棒がある手前側が塗装室、扉より奥の空間が塗装室ではない空間となりますが、吸気装置が稼働している際は吹き流しは塗装室へ流れ、停止した際は塗装室ではない空間に流れているのがわかります。

 

ピロピロ吹き流し棒の作り方


材料

  • 棒(50センチ程度)
    材質に指定はありませんが、ゴミ・異物不良に繋がらないよう、発塵しない素材の選定をお薦めいたします。
  • ポリ袋・ビニールひも
    薄ければ薄いほど良いです。
  • セロテープ
    紐を棒にくくりつける時に使用します。

1.ポリ袋やビニールひもを約5mm程度の幅、長さを15cm程度に切ります。

2.棒の先端にビニールを巻き付け、テープで止めます。

3.完成です。

作成手順を動画でも確認できますので、ぜひご覧ください。

空気の流れを知る最も効果的な方法


より正確かつ詳細に空気の流れを可視化するツールもあります。

中でもお薦めしたいのが「クリーンチェックライト」です。

肉眼では見えにくい、設備や作業環境のホコリ・ゴミ・異物を簡単に見えるように設計されたライトです。

空気の流れの中に存在するホコリを可視化するために必要なのは、光の強さではなく「直進性」。

クリーンチェックライトは光の直進性が非常に強く、高輝度懐中電灯とは大きく異なる構造によって、安定した直進性を照射します。

クリーンチェックライト「ZEUS」

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NCCオリジナル商品のクリーンチェックライトシリーズはこちらの記事でも紹介しています。

塗装のゴミ・異物不良にお悩みでしたら、ぜひNCCまでお問い合わせください。

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