塗装における前処理とは？

前処理とは、塗装や加工といった本工程の前に行う処理のことを言います。

完璧な塗装は、ゴミブツがなく、きれいで高品質な塗膜が製品を覆っている状態ですが、素材の前処理が不十分だと塗膜の剥がれ、錆などが発生してしまいます。

高品質な塗装を行うためには、塗装前に素材の下地を塗装に適した状態に処理する必要があるのです。

塗装をお化粧に例えることがありますが、前処理はスキンケアに例えられます。

人間の肌のように、塗装の仕上がりも前処理次第で大きく変わってしまいます。

人間の場合、洗顔をして化粧水で肌を整えた後、乳液等で保湿をしますが、前処理もこれと同様のことをしています。

金属塗装の目的は美観だけではなく、金属を錆から守ることも重要な役割です。

塗装されていない金属は、時間の経過とともに表面が変化し、瞬く間に錆が発生します。

一方、塗装をした金属は表面が塗膜で覆われることで直接的に水や空気の影響を受けにくくなり、錆が発生しにくくなるため活用の幅が大きく広がります。

しかし、いきなり金属に塗装すると塗料が密着しにくいことがあり、期待される塗膜性能が発揮されにくいので、前処理が必要となります。