塗装の品質を落とさずコスト削減!:3.2つのポイントを見直そう

塗装の品質を落とさずコスト削減!:3.2つのポイントを見直そう
塗装の品質を落とさずコスト削減!:3.2つのポイントを見直そう

コスト削減を実現可能にする2つのポイント


近年の物価高の影響により、多くのものづくり現場で費用削減への取り組みが求められています。

 

塗装現場においても、コスト削減は永続的な課題となっており、塗着効率の向上などの従来の手法だけでは大幅な削減効果を得ることは難しい状況です。

しかし、塗装工程と塗料の見直しという2つのポイントに着目することで、品質を維持しながら大幅なコスト削減を実現できる可能性があります。

まず、塗装工程の全体像を把握する


効果的なコスト削減を実現するためには、塗装工程全体を正しく理解することが重要です。

一般的な塗装工程は、以下の流れで構成されています。

  • 1.前処理(被塗物の表面洗浄)
  • 2.塗料の調合
  • 3.セッティング
  • 4.乾燥

この中で、塗装・セッティング・乾燥の3つの工程における大幅なコスト削減の可能性を紹介します。

ポイント1.塗装工程の見直し(工程短縮)


2コート2ベークから2コート1ベークへの変更

塗装工程におけるコスト削減の最も効果的な方法は、工程短縮による作業時間と燃料費の削減です。

従来の「塗装→焼き付け→塗装→焼き付け」という2コート2ベークの4段階工程を、「塗装→塗装→乾燥」の2コート1ベークの3段階工程に短縮することで、焼付工程1つ分の電気代・ガス代と作業時間を削減できます

セッティング工程の最適化

塗装後のセッティング工程では、溶媒の揮発とレベリングを適切に行うことで、塗装不良やリコートの発生を防ぎ、結果的に大きな材料費削減につながります。
通常5〜10分程度の適切なセッティング時間を確保することが重要です

乾燥時間の短縮

焼付時間の短い塗装仕様への変更によって、乾燥炉の運用にかかる電気代・ガス代を抑制することができます。
ただし、推奨スペックから外れた乾燥条件は不良品の増加を招くため、塗料メーカーへの十分な確認が必要です。

ポイント2:塗料の見直し(塗料の切り替え)


多機能塗料への切り替え

下塗りの性能が上塗り塗料に含まれている多機能塗料への切り替えにより、下塗りと上塗りを兼用して1コートでの塗装が可能になります。
これにより、使用塗料量の削減と塗装時間の短縮を同時に実現し、生産性の向上とコスト削減を達成できます。

継続的な現状の見直しの重要性

効果的なコスト削減を継続するためには、在庫管理・作業時間・乾燥炉の使用・前処理時のホコリ除去・塗料使用量・廃棄物処分費用など、全工程における定期的な見直しが欠かせません。

塗料工程の見直し、塗料の切り替え、すべての変更において、使用塗料のスペック確認とメーカーへの工程短縮可能性の確認を怠らず、品質第一の姿勢で取り組むこと。

これが成功の鍵となります。

 

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