塗装初心者でもOK!小型自動塗装機の基礎知識

塗装初心者でもOK!小型自動塗装機の基礎知識
塗装初心者でもOK!小型自動塗装機の基礎知識

小型自動塗装機が選ばれる理由

塗装工程の自動化を検討する際、多軸塗装ロボットやレシプロ塗装機などの大型設備が注目されがちです。

しかし、これらの設備には「ティーチングが難しい」「専門知識が必要」「広い設置スペーシが必要」「高額な投資コスト」といった課題があり、導入をあきらめるケースも少なくありません。

 

そこで注目されているのが「小型自動塗装機」です。

機能は限定的ですが、条件がマッチすれば十分な自動化効果を発揮し、塗装初心者でも扱いやすい特徴を持っています。

小型自動塗装機の3つのメリット


1.優れた操作性

大型設備では、ワークごとに複雑なティーチング作業が必要で、専門知識と豊富な経験が求められます。
一方、小型自動塗装機は調整ポイントが絞られています。
ボタンひとつで塗装開始できる製品や、シンプルなパネル操作で条件設定できる製品が多数あります。
塗装初心者でも短時間で操作を習得できるのが大きな魅力です。

2.省スペース設計

大型設備は設備本体の位置スペースに加え、安全確保のための広い作業エリアが必要です。
小型自動塗装機なら限られたスペースでも設置可能で、使用しない時は移動や収納もできます。
工場レイアウトに合わせて柔軟に配置できるため、既存ラインへの影響を最小限に抑えられます。

3.低コスト導入

防爆仕様の大型塗装ロボットは通常ロボットの3倍のコストがかかり、複数台導入は現実的ではありません。
小型自動塗装機は、シンプルな機能とコンパクトな設計により導入費用を大幅に抑制できます。
また簡単な条件変更により人件費削減も可能で、初期費用だけでなく長期的な経済性も優れています。

簡単なパネル操作のみで塗装をスタートできる製品

>簡単なパネル操作のみで塗装をスタートできる製品

大型自動塗装機には十分なスペースが必要

>大型自動塗装機には十分なスペースが必要

小型自動塗装機のデメリット


導入前に理解しておくべき制約もあります。

完全自動化の限界

塗装工程のみの自動化が中心で、ワークのセット・回収・乾燥・搬入は人手が必要です。

サイズ制限

塗装可能範囲が限定されており、大型のワークには対応できません。

機能の限定性

平面専用、立体物専用など、特定用途に特化した設計が多く、汎用性には制限があります。

代表的な小型自動塗装機


代表的な3つのタイプの塗装機を紹介します。

NEO Easy Coaterフラット

1.平面自動塗装機

塗装網上のワークに対し、横軸・縦軸の2軸でジグザグ動作をしながら均一塗装を行います。

側面や複雑形状には対応できません。

試験プレート作成、潤滑塗装などの現場で使用されており、NCCの製品では「NEO Easy Coaterフラット」が該当します。

NEO Easy Coateスピン

 2.スピンドル塗装機

ワークを回転させながらスプレーガンが動作し、立体的な小物を均一な膜厚で塗装します。

カメラ鏡筒や補聴器などの塗装に利用されています。

専用回転治具が必要で、形状によっては塗料使用量が増加します。

 

NCCの製品では「NEO Easy Coateスピン」が該当します。

NEO Easy Coateタンブル

 3.バレル塗装機

バレル容器内でワークを回転させながら塗装します。

一度に大量処理が可能で、カメラ部品や装飾ボタンなど、小物部品の量産塗装に適しています。

乾燥の遅い塗料の場合、ワーク同士の付着リスクがあります。

 

NCCでは「NEO Easy Coateタンブル」が該当します。

小型塗装機で機体できる効果


1.品質向上

作業者による仕上がりのバラつきを解消し、安定した品質を確保できます。
例えば、塗板作成の現場で従来の手作業による色味の違いを解消し、正確な仕上がり確認が可能になった事例があります。

2.内製化

人員確保や技術教育の課題を解決し、内製化スピードを加速できます。
例えば溶剤塗料のような高度な技術が必要な分野であっても、自動化によって内製化のスピードを速めることができます。

導入前には専門家への相談も検討し、長期的な視点で最適な設備を選択することをお勧めします。

より詳細に知りたい方や疑問をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

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