塗装自動化の基本-メリットと課題

塗装自動化の基本-メリットと課題
塗装自動化の基本-メリットと課題

塗装の自動化はどうすれば実現できる?


近年の深刻な人手不足により、塗装工程の自動化への関心が高まっています。

塗装の自動化のためのアプローチを紹介していきます。

自動化のメリットとは?


まず品質の均一化、つまりムラのない均一な塗装です。

手作業では作業者ごとに品質がバラつきがちですが、ロボットは事前のティーチングにより同じ動きを繰り返すため、ムラのない安定した品質を量産できます。

 

次に作業環境の改善です。

作業者が塗装環境に入る頻度が減ることで、健康への影響を抑制し、労働環境を大幅に改善できます。

 

そして生産性とコスト削減です。

安定した生産によって作業効率が向上し、塗料のムダ削減、不良率の低減、生産量の増加が見込めます。

自動化にあたり検討すべき2つのポイント

1.自動化する工程の範囲

塗装工程にはワークに塗料を塗布するスプレー工程だけでなく以下のような多くの付帯する工程があります。

・前処理工程
・乾燥工程
・着荷工程
・脱荷工程

全行程を自動化するか、部分的に人が担当するかを決めることが、設備選定の軸となります。

2.自動化レベルの設定

現場の状況、作業員の人数・技術、求められる品質を考慮し、完全自動化か一部自動化かを決める必要があります。

現実的には、段階的な自動化から始めるのが効果的です。

なぜ塗装の自動化は難しいのか

塗装の自動化には3つの大きなハードルがあります。

1.高額な投資コスト

防爆仕様の塗装用ロボットは、一般的な多軸ロボットと比較して約3倍のコストがかかります。
複数台導入となると、相当な投資が必要になります。

2.複雑なティーチング作業

ワークごとにサイズや塗装条件を覚えさせるティーチング作業が必要で、1つのワークにつき半日から1日かかります。
多品種を扱う現場では、この作業が大きな負担となり、人件費などのコスト、ティーチングに要する時間、そして相当な労力が掛かるでしょう。

3.広大なスペースの確保

塗装から乾燥まで治具からワークを外せないため、専用の広いスペースが必要です。
塗装ロボットが設置できるだけではなく、設置したうえで他の作業に干渉しない十分がスペースを確保しなければなりません。
既存設備の配置変更や新たな建屋が必要になる場合もあります。

自動化ハードルを低くする方法


これらの課題を解決するための現実的なアプローチがあります。

 

まず段階的自動化です。

自動化率を下げ、ワークのセットのみ人の手で行うことで、初期投資を抑えながら効果を得られます。

 

次に部分自動化です。

一つの作業のみを自動化し、属人化を解消することから始めれば、リスクを最小限に抑えて導入できます。

 

最後に工程統合です。

人手で複数回行っていた作業を機械化し、1回の作業で済むようにすることで、効率性を大幅に向上させられます。

 

自動塗装機は大型のものから小型のものまで様々です。

どの程度の自動化が最適か、製品的に最適なものは何かを検討した上で塗装機の規模を決めるようにしましょう。

 

NCCでもオリジナルの小型塗装機の「NEO Easy Coaterシリーズ」や大型の塗装ロボットや機械の取扱いが可能ですので、塗装機や塗装ロボットについてお悩みやご相談がある場合は、ぜひ私たちにご相談ください。

 

「NEO Easy Coaterシリーズ」の詳細は下記よりご覧ください。

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