粉体塗装は何に適している?


粉体塗装が可能、最適な被塗物
粉体塗装が可能な被塗物は、溶剤塗料と比べて限定されます。
しかしながら、性能、作業性、工程短縮等は溶剤塗料よりも優れている場合もあります。
粉体塗装が可能もしくは最適な被塗物について解説します。
粉体塗装をするための二つの条件
粉体塗装(静電粉体塗装)をするためには、以下のふたつの条件を満たしている必要があります。
被塗物(ワーク)の耐熱性
160〜180℃の熱を15〜20分程度加えますので、被塗物には耐熱性が必要です。
被塗物(ワーク)の導電性
静電気を使い、粉体塗料を被塗物に付着させるため、被塗物には導電性が必要です。
また、アースをとる必要があります。
条件を満たす被塗物とは?
上記の条件を満たす被塗物は、鉄、SUS、アルミなどの金属が主になります。
樹脂素材や木材に導電性プライマーを用いた塗装を施すなど、金属以外でも2条件をクリアできれば静電粉体塗装ができる可能性があります。
流動浸漬方式であれば、耐熱性の条件に対応できる素材なら塗装することができますが、素材と塗料の相性については注意が必要です。
身近な製品で粉体塗装が多く採用されているものを紹介します。
建築資材
フェンス、支柱、エクステリア製品など
計測機器
電気、ガス、水道などのメーター類
自動車部品
アルミホイール、ワイパーなど
道路資材
ガードレール、道路標識など
家電製品
洗濯機、冷蔵庫など
鋼製家具
ロッカーやデスク、椅子など
日用品
自転車かご、ブックエンドなど
大型機械
農業機械、産業機器カバーなど
金属素材でもサイズが巨大なもの、鋳物のような重量物は加熱が困難なため、粉体塗装には向いていません。
被塗物の治具条件
粉体塗装を成功させるためには、被塗物を支持する治具の条件も重要な要素です。
適切な治具設計が、塗装品質と生産効率を大きく向上させるためです
塗装治具におけるアースの必要性
塗装する際は、被塗物をフックやハンガーなどで吊り掛ける、吊り下げ(ハンガー)式での処理となります。
この方式では重力により被塗物が安定し、塗料が被塗物の裏側にもある程度回り込んで付着するので、塗着効率が良好です。
ただし確実にアースをとることが絶対条件です。
アースがとれていないと、静電気による塗料の付着ができず、不良の原因となります。
塗装網等に置いての塗装もアースがとれていれば可能です。
しかし、塗装網に塗料が付着し、接点となる部分には付着しません。
また製品全面を一気に塗装できる静電粉体塗装のメリットを活かせません。
吊り下げ方式を使用する際にも、吊り下げ位置や治具の形状などを現場で工夫する必要があります。
粉体塗装の導入にあたっては、こうした治具の知識も不可欠と言えるでしょう。
粉体塗料や粉体塗装は、環境への意識の高まりやSDGs目標への貢献などでマーケットは確実に大きくなり、意匠性粉体塗料などの普及により切替えを検討する企業も増えてきています。
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ご相談やお困り事についてお気軽にお問合せ下さい。
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