クリーンルーム清掃のノウハウ解説
3.最新版 清掃方法

クリーンルーム清掃のノウハウ解説 3.最新版 清掃方法
クリーンルーム清掃のノウハウ解説 3.最新版 清掃方法

効果的な日常清掃の基本

クリーンルーム清掃は一般的な掃除とは異なり、堆積しているゴミ・異物を舞い上がらせないようにしながら、小さなゴミやホコリを素早く完全に取り除けるかが勝負です。
清掃前の状態と清掃後の状態をクリーンチェックライトなどを使って可視化し、現状の清掃がきちんと塵埃の除去につながっているのかを検証しましょう。

日常清掃の2ステップ


ステップ1:真空掃除機を使ったバキューム掃除

 

まずは、床に堆積したホコリを舞い上がらせないように真空掃除機で吸引します。

 

真空掃除機は、セントラル方式またはHEPA・ULPAフィルター内蔵のクリーンルーム用掃除機を使用します。
バキューム掃除は、比較的大きな粒子を取り除く方法です。

 

どこから清掃を始めるのか、清掃用具の保管場所をどこにするのかなど、清掃していない場所を歩かないように決めておくことが大切です。

ステップ2:純水を使った拭き掃除

 

掃除機で吸引しきれなかったホコリは水拭き清掃で拭き取りましょう。

水で湿らせたワイパー・モップを使用して行い、残存する小さな粒子の除去に対応します。

 

水拭き清掃には不純物をほとんど含まず、一般の水道水に比べてホコリなどを溶かし込む力が強い純水の使用が最適です。

 

純水が用意できない場合は、効果は落ちてしまいますが頻繁に水の交換をすることで水道水を使うことも可能です。

必要に応じて洗剤を使用する場合も、クリーンルームで使用可能なタイプを選定し、最終的に純水などで十分に拭き上げましょう。

拭き取り方向が除去率を左右する


拭き取り方向も清掃する上で考えなくてはいけない重要事項です。

 

クリーンモップなどで上部から下部へ、奥から手前へ、狭所から広所へという順番で常に一方向に、1ストロークで行うことにより、再汚染を防ぐことができます。

 

清掃は無用な発塵を極力抑えるため静かに行い、汚れた資材の使用を避けるため必要資材は余裕をもって準備しましょう。

 

壁や天井などは日常清掃を行えない場合も多いと思いますが、静電気の影響でホコリは付着するので、必ずどこかのタイミングで行うことを推奨します。

清掃方法別ゴミ・異物の除去率


清掃方法によってゴミ・異物の除去率には大きな差があります。

清掃方法異物除去率 (床上のデータ)
掃除機70%台
乾き拭き80%台
濡れ拭き98%
濡れ拭き往復80%台
粘着ローラー70%台

※参考文献:「クリーンルームだけに頼らない本当のクリーン化技術」園田信夫著

上の表のとおり、濡れ拭き清掃が飛び抜けてゴミ・異物の除去率が高いため、クリーン環境の清掃に推奨されます。

 

乾き拭き清掃ではなく濡れ拭き清掃をお勧めする理由は、付着したゴミ・異物である付着塵の除去率が大きく違う上に、乾き拭き清掃ではワイパー自体の発塵があるため、清掃行為が汚染行為となる可能性があるからです。

 

普段使用しているワイピングクロスでも、濡らして使用することで驚くほどゴミ・異物の除去率が上がります。
また、掃除機でゴミ・異物を吸い取った後に濡れ拭き掃除をすることでさらなる効果を見込めます。

ワイパーを濡らす液体の選定


濡れ拭き清掃で使用可能な液体は下記の2点です。

 

純水(推奨)
化学的に不安定な状態で汚れを吸着させやすい状態であり、付着汚れも溶解しやすいため、純水の使用を推奨しています。

水道水(市水)にはミネラル分などの不純物が大量に含有されているため、市水で濡れ拭き清掃を行うと、ミネラル分が析出して白く液染みが残ります。
蓄積すると粉末化し、異物不良の原因につながる可能性があるため、市水の使用はお勧めできません。

 

揮発性溶剤(アルコール)
揮発性溶剤拭きは殺菌などの効果を発揮し、液体が揮発するので液染みが残らないことがメリットです。
しかし、アルコールは高価であり、清掃での費用対効果を考慮すると除菌以外での使用でお勧めしません。
また、被清掃物に耐溶剤性がないと溶解する可能性があるため、純水拭きが最も安心であると言えます。

ワイパーの選定と拭き方


ワイパーには不織布ワイパーのように使い捨てのもの、厚手で起毛しているマイクロファイバー仕様のものなどがあります。

 

不織布は脱落繊維が多いため使用を避ける方もいますが、純水やアルコールを含ませ濡れている状態にすれば脱落繊維を抑えられます。

 

一方、脱落繊維が少ない長繊維のワイパーは比較的高価であるため、費用対効果を踏まえたうえで自社に適したものを選定しましょう。

繰り返し清掃の重要性


1回空間の清掃を行い、50~70%程度の異物を除去できても、残りの30~50%が再飛散し気流の失速する箇所に落下・蓄積すると言われています。

拭き取り清掃を含めたクリーン環境の清掃を下記のようにエリア分けし、繰り返し清掃を行って高いクリーンレベルを維持しましょう。

 

毎日

作業台、1次ストッカー、床、治工具、出入り口付近

毎週

装置裏、共有スペース

毎月

部品棚、保管棚、エアーシャワー

毎年

壁面、天井面、照明類、機械下(業者清掃を推奨)

弊社はこれまでの経験や知見に基づき、お客様毎に最適なクリーン環境をご提案させていただきます。

クリーンルームの清掃に関するご相談はお気軽にお問い合わせください。

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