ものづくりにおける洗浄方法について

ものづくりにおける洗浄方法について
ものづくりにおける洗浄方法について

工業洗浄の方法にはどんなものがある?
洗浄方法ごとに特徴を解説

工業洗浄にはいくつかの洗浄方法や乾燥方法があり、対象となる汚れの種類ワークの材質や量求められる品質等によって選び分ける必要があります。

 

主な洗浄方法は以下の通りです。

  • 浸漬洗浄
  • 超音波洗浄
  • 噴流洗浄
  • ブラシ洗浄
  • 蒸気(ベーパー)洗浄
  • スチーム洗浄
  • 真空洗浄
  • 脱気洗浄

1つずつ解説します。


浸漬洗浄

 

最も一般的な洗浄方法です。洗浄剤の持つ化学的な作用により洗浄を行います。他の洗浄方法と組み合わせて行うことも多いです。また、温度や時間などの条件により、洗浄性が異なってきます。

 

 

 超音波洗浄

 

キャビテーション(衝撃波)と呼ばれる現象で油分や異物などを物理的に除去します。水系・溶剤系・炭化水素系などの様々な洗浄剤で使用されます。表面のキズなどが懸念される場合は、超音波の種類や出力などに注意が必要です。

 

超音波洗浄の詳細についてはこちらもご覧ください。

詳細はこちら-洗浄

 

 

 噴流洗浄

 

洗浄剤中に液流を起こし、その物理的な作用により洗浄を行います。細かく小さい製品や、薄く貼りついてしまう製品などに使用しますが、表面のキズが懸念される場合には不向きです。

 

 

 ブラシ洗浄

 

強固な汚れや異物などを物理的に除去したいときに使用します。洗浄対象物が小さく、複雑な形状の場合は不向きです。

 

 

 蒸気(ベーパー)洗浄

 

洗浄剤を沸騰させて気化した蒸気(ベーパー)で洗浄対象の汚れを除去する方法です。一番ピュアな状態の洗浄剤を使用するため、洗浄対象物の表面の清浄度を上げる効果があり、乾燥方法としても使用されます。洗浄剤が引火性の場合、防爆仕様が必要となります。また、熱が保持しづらい薄い金属などには不向きです。

 

 

 スチーム洗浄

 

水を加熱して蒸気を発生させ、スチームによって洗浄を行います。ベーパー洗浄は溶剤等を使用する蒸気であるのに対し、スチームは水を使用する水蒸気であることが違いです。熱の効果が出る油汚れなどには有効ですが、強固な汚れには不向きです。

 

 

真空洗浄

 

洗浄槽を密閉して真空ポンプで洗浄槽内の空気を排出し、減圧状態で洗浄を行います。洗浄剤の沸点を下げることができ、また製品の細部に洗浄液が浸透するため精密洗浄が可能です。

 

 

脱気洗浄

 

洗浄剤中の溶存酸素を減圧や超音波などにより取り除いて洗浄を行います。これにより超音波の効果が高まり、洗浄力がアップします。

 

 

 

洗浄機にも様々な種類がありますが、各洗浄機メーカーにもそれぞれの得意分野があります。また、洗浄・乾燥後にどのような品質を求められるかにより、洗浄設備の仕様や予算が決まってきます。

 

 

NCCの洗浄ラボではこのような選定に必要な評価を行うことができます。
また、複数のメーカーを比較することで最適な洗浄機や乾燥機の選定のお手伝いを致します。
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